こんにちは、ファイナンシャルプランナーの hiro です。
CFP®(Certified Financial Planner) は、日本FP協会が認定するFP資格の最高峰で、世界25か国・地域で認められる国際資格です。全6課目に合格する必要があり、なかでも「相続・事業承継設計」は、出題範囲が広く難易度が高いと感じる方も多い課目です。
そこで今回は、CFP®資格審査試験「相続・事業承継設計」について、難易度・合格率、出題傾向と対策、効率的な勉強法や学習のポイントをわかりやすく解説します。
- 相続・事業承継設計の受験を考えている
- 試験の難易度や合格ライン、おすすめの学習教材を知りたい
- 試験に向けた学習のポイントを知りたい
「相続は難しそう…」と感じる方も多いですが、まずは遺言の効力や相続人の順位、法定相続分などの基本ルールを理解することが大切です。
基礎ルールをしっかり押さえ、試験本番に自信を持って挑みましょう。
・1級FP技能士
・CFP®認定
・金融業界在籍29年
・営業職28年経験
長年培った知識・技術・経験を基に情報発信します。


春を告げる通信
運営者 FP hiro
相続・事業承継設計 試験日程と難易度・合格率


相続・事業承継設計は、相続税・贈与税、相続財産の評価、民法上の相続、事業承継など、幅広い知識が求められる課目です。
専門用語が多くて難しく感じがちですが、試験の特徴を知ることで、無理なく効率的に対策できます。
ここでは、試験日程や難易度・合格率をもとに、学習の方向性を確認していきましょう。
CFP®資格審査試験日程
CFP®資格審査試験は、6月と11月の年2回実施されています。相続・事業承継設計の試験日程を確認してみましょう。
| 試験時間 | 試験課目 | |
|---|---|---|
| 試験第1日目 各120分 | 9:30~11:30 | 金融資産運用設計 |
| 12:30~14:30 | 不動産運用設計 | |
| 15:30~17:30 | ライフプランニング・リタイアメントプランニング | |
| 試験第2日目 各120分 | 9:30~11:30 | リスクと保険 |
| 12:30~14:30 | タックスプランニング | |
| 15:30~17:30 | 相続・事業承継設計 |
CFP®資格審査試験は、全6課目を3課目ずつ2日間の日程で実施されます。相続・事業承継設計の試験は、試験第2日目の3時限目に予定されています。
受験地から離れた地域から来場される方は、できるだけ交通費をかけないように受験課目をまとめることも検討しましょう。
札幌、仙台、水戸、宇都宮、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、富山、金沢、松本、静岡、名古屋、京都、大阪、松江、岡山、広島、高松、松山、福岡、熊本、那覇
こちらの記事では、効果的な受験課目の組み合わせを考案しています▼▼▼


相続・事業承継設計の難易度・合格率
まずは直近3年間の課目ごとの難易度・合格率を確認してみましょう。
| 課目 | 2025年度 第2回 | 2025年度 第1回 | 2024年度 第2回 | 2024年度 第1回 | 2023年度 第2回 | 2023年度 第1回 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 金融 | 33.9% | 34.2% | 31.9% | 29.5% | 33.4% | 30.7% |
| 不動産 | 40.0% | 35.8% | 35.5% | 36.5% | 38.1% | 35.8% |
| ライフ | 35.3% | 37.6% | 34.6% | 31.0% | 35.4% | 35.6% |
| リスク | 36.4% | 36.9% | 35.0% | 35.7% | 35.3% | 31.8% |
| タックス | 36.3% | 34.7% | 36.5% | 36.1% | 35.6% | 39.0% |
| 相続 | 35.2% | 31.0% | 37.3% | 37.9% | 34.3% | 31.4% |
課目ごとに平均合格率の高い低いはありますが、直近3年間のCFP®資格審査試験のすべての課目を平均すると合格率は 35.03%となっています。
上記の表から直近3年間の課目ごとの難易度・合格率の平均合格率を確認した結果、平均合格率が低く難易度が高い順から以下の順になります。
- 金融資産運用設計/合格率32.27%
- 相続・事業承継設計/合格率34.52%
- ライフプランニング・リタイヤメントプランニング/合格率34.92%
- リスクと保険/合格率35.18%
- タックスプランニング/合格率36.37%
- 不動産資産運用設計/合格率36.95%
直近3年間の CFP®資格審査試験の課目ごとの合格率を平均すると、相続・事業承継設計の合格率34.52%は、金融資産運用設計の合格率32.27%に次いで合格率が低く難易度が高い課目と言えます。
実務経験の有無や自身の得意不得意などを考慮する必要がありますので、参考程度に留めてください。
相続・事業承継設計 試験傾向とおすすめテキスト・問題集


試験に向けた学習を始める前に、合格ラインやテキスト・問題集、試験傾向を確認しましょう。
これから相続・事業承継設計を受験される方は参考にしてください。
目指すべき合格ライン
ここで直近3年間のリスクと保険の合格ラインを確認してみましょう。
| 2025年度 第2回 | 2025年度 第1回 | 2024年度 第2回 | 2024年度 第1回 | 2023年度 第2回 | 2023年度 第1回 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 合格ライン | 28/50 | 24/50 | 27/50 | 27/50 | 27/50 | 27/50 |
直近3年間の合格ラインは、50問中24~28問(100点満点中48~56点)となっています。難易度の高い試験なので60%以上の正答率で合格ラインに到達できるようです。
おすすめテキスト・問題集
ここでは、CFP®資格審査試験に向けた学習教材を紹介します。
CFP®受験対策 FPKオリジナル 精選過去問題集/FPK研修センター株式会社


まず取り組みたいのがCFP®受験対策 FPKオリジナル 精選過去問題集(FPK研修センター株式会社)です。
この問題集には、約300問の過去問題が、ポイントを押さえたわかりやすい解説付きで収録されています。実際の試験では、毎回似たパターンで出題される問題に加え、少しひねった新しい形式の問題も出題されます。
そのため、まずはこの精選過去問題集を使って、頻出パターンを確実に解ける状態にしておくことが重要です。スムーズに解答できるレベルまで仕上げておけば、本試験でも落ち着いて対応できるでしょう。
CFP®資格標準テキスト/NPO法人日本FP協会


過去問題集だけでは理解に不安が残る場合は、CFP®資格標準テキスト(NPO法人日本FP協会)を活用しながら学習を進めるのがおすすめです。
実際のところ、精選過去問題集を中心とした学習でも、合格ラインに到達することは十分可能だと思います。ただし、内容があいまいな分野や、どうしても理解しづらいテーマがある場合には、標準テキストで基礎から確認すると理解が深まります。
必要に応じて購入を検討してみるとよいでしょう。
CFP®資格審査試験問題集/NPO法人日本FP協会


試験直前の仕上げには、CFP®資格審査試験問題集(NPO法人日本FP協会)を使って、本番を意識した実戦形式の演習を行いましょう。
時間を計りながら過去のCFP®資格審査試験問題に取り組むことで、解答ペースや時間配分、見直しに使える時間を事前に確認できます。本試験で落ち着いて実力を発揮するためにも、試験と同じ流れで解く練習をしておくことが大切です。
CFP®資格審査試験問題集は、LEC東京リーガルマインド オンラインショップからだと割安価格で購入することができます。
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日本FP協会が発行する過去本試験問題集を販売
出題傾向と効果的な対策
相続・事業承継設計は、相続税・贈与税の仕組みや計算、相続財産の評価、民法に基づく相続の考え方、事業承継など、幅広い知識が求められる課目です。出題範囲が広いため、ポイントを押さえて効率よく学習を進めることが重要になります。
ここでは、試験対策として特に意識したいポイントを整理します。
相続・事業承継設計では、専門用語や法律用語が多く、一般的の人にとっては言葉が難しく感じることがあります。
例えば、、、
- 遺言・成年後見制度
- 相続税の課税価格(国外財産・外国に住所のあるもの)
- 事業承継
など、普段あまり使わない用語が数多く登場します。また、相続税・贈与税の計算方法や申告・納税に関する用語も正しく理解しておく必要があります。
最初は難しく感じても、適切な学習や準備を進めることで、専門用語や言葉の理解も深まりスムーズに解答できるようになります。
相続分野の試験対策で欠かせないのが、相続の基本ルールの理解です。
具体的には、、、
- 遺言の効力
- 相続人の順位
- 法定相続分
試験では、これらのルールを前提とした設例問題が多く出題されるため、基本を理解しているかどうかで解答の正確さが大きく変わります。
相続の基本ルールを押さえておくことで、問題の意図が読み取りやすくなり、自信を持って解答できるようになるでしょう。
わたしは金融機関に在籍していたことがあり、相続手続きを円滑に進めるための基本ルールは身についているつもりでしたが、それでも試験は難しく感じました。
試験で問われる視点を意識した対策はとても重要です。
相続・事業承継設計試験合格に向けた勉強法・学習のポイント


ここからは試験に向けた勉強方法や学習のポイントについて解説していきます。
一つひとつ解説していきます。
CFP®受験対策 FPKオリジナル 精選過去問題集を反復して学習
まずは、FPK研修センターから提供されている CFP®受験対策 FPKオリジナル 精選過去問題集を反復して解くことが基本になります。
問題集を何度も解くことで、問題の種類や出題形式に慣れることができます。また、反復することで理解度と解答力を同時に高めることができます。特に、間違えた問題は必ず復習し、なぜ間違えたのか・正しい考え方はなにかを確認することが重要です。
この精選過去問題集には、約300問の問題がわかりやすい解説付きで収録されています。1周するのに30時間ほどかかると言われていますが、2周目・3周目と繰り返すうちに、解答スピードは自然と短縮されていきます。
本試験では、毎回似たパターンの問題に加え、新しい形式の問題も出題されます。そのため、この問題集は「考えずに手が動く」レベルまで仕上げておくことが理想です。
試験前には正答率が90%を超えるくらいまで、とことんやり込みましょう。
最新法令に合わせてテキストや問題集は毎年改訂されます。当然ですが、古いテキストや問題集では法改正なども含めた最新の知識を学ぶことができません。必ず最新のテキストや問題集で学習を進めましょう。
最新のテキスト・問題集の発売スケジュールは、こちらの記事を参考にしてください▼▼▼


理解を深める努力
ただ問題を解くだけでなく、なぜその答えになるのかまで理解することを意識しましょう。解法や理論の背景を押さえることで、応用問題にも対応しやすくなります。
精選過去問題集で学習を進めていると、理解に時間がかかる場面も出てきます。理解が難しいと感じたときは、テキストで内容を確認しながら学習を進めるのも有効です。ただ、それ以上に、身近に専門的な知識を持つ家族や友人、知人、同僚がいれば、積極的にアドバイスをもらうことがとても効果的です。
人に説明してもらうことで、自分では気づかなかった視点から理解が深まり、知識がしっかり定着しやすくなります。
わたし自身も、CFP®認定者の同僚からアドバイスをもらいながら学習を進めたことで、理解が一段と深まりました。
常に質問や疑問を持ち、理解を深める努力をしましょう。
モチベーションの維持
CFP®資格審査試験は全6課目が設けられているため、1度に2課目ずつ受験したとしてもすべての課目に合格するまで1年以上の長期間に渡って学習に取り組まなければなりません。
つまり、気力・体力・集中力がとても重要!
心が折れそうになったときは、CFP®資格認定後の自分の姿を想像しましょう。CFP®資格認定後のキャリアや仕事の道、自己成長の可能性、新たなスキルや知識の獲得、そして自分自身や周囲の人々への誇りなどイメージしてみてください。目標達成へのモチベーションが高まり、努力を続ける力になることでしょう。
試験直前にはCFP®資格審査試験問題集に実践形式で挑戦
試験直前の仕上げとして、CFP®資格審査試験問題集(日本FP協会)を使い、時間を計りながら実践形式で過去問に取り組みましょう。
本番と同じ流れで問題を解くことで、解答ペースや時間配分、見直しに使える時間を事前に把握することができます。試験当日に慌てず、落ち着いて実力を発揮するためにも、本番を想定した演習を一度は行っておくことが大切です。
資格試験前日の過ごしかたについては、こちらの記事を参考にしてみてください▼▼▼


相続・事業承継設計 実際の受験体験談


ここからは、わたしが実際に相続・事業承継設計を受験したときの体験談として、使用した学習教材や学習・受験費用、学習時間、受験結果などを紹介します。
CFP®資格審査試験に向けて、わたしはまず2課目ずつ受験する計画を立てました。その際、同僚のCFP®認定者からの助言もあり、最初にタックスプランニングを受験することを決めました。
ちょうどその頃、日本FP協会が発行しているFPジャーナルの特集記事で、CFP®試験全課目合格者へのアンケート結果が紹介されていて、タックスプランニングと相続・事業承継設計は共通する内容が多く、同時に受験するのがおすすめというコメントが見られました。
この内容を参考に、わたしもタックスプランニングと相続・事業承継設計を同時に受験することを決め、学習を進めることにしました。
タックスプランニング試験合格のポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています▼▼▼


学習教材と受験費用|実際に使った教材とコスト感
実際に試験対策に使用した教材は以下の3点です。
- CFP®受験対策 FPKオリジナル 精選過去問題集
- CFP®資格標準テキスト
- CFP®資格審査試験問題集(過去2回分)
初めてのCFP®資格審査試験の受験ということもあり、考えられる教材はすべて揃えたという感じです(笑)
受験料を含めて掛かった費用は以下のとおりです。
- CFP®受験対策 FPKオリジナル 精選過去問題集/3,900円
- CFP®資格標準テキスト/2,530円
- CFP®資格審査試験問題集×2冊/1,540円
- 受験料/4,950円
※2課目受験割引適用 ※2024年度第1回試験より改定 - 交通費/約 3,040円
学習教材と学習・受験費用総額で約15,960円でした。
CFP®資格審査試験は全6課目ありますので、受験を検討されている方は参考にしてください。
CFP®資格にかかる費用については、こちらの記事で詳しく解説しています▼▼▼


合格までの勉強時間
わたしがCFP®資格審査試験に挑戦した当時は、新型コロナウイルス感染症の影響で外出を控える時期でもあり、比較的まとまった学習時間を確保することができました。
受験日は2021年6月に設定し、試験の約2か月前となる4月から本格的に学習を開始しました。2課目同時受験でしたが、相続・事業承継設計については、試験対策としておよそ80時間ほど学習したと思います。
これまで相続分野に強い苦手意識はありませんでしたが、CFP®資格審査試験の直前に受験した銀行業務検定の相続アドバイザー3級が、ぎりぎりの合格だったこともあり、本試験に対しては少なからず不安を感じていました。
限られた期間の中でできるだけ学習時間を確保し、丁寧に対策を進めることを意識しました。
相続アドバイザーについては、こちらの記事で詳しく解説しています▼▼▼


受験結果と振り返り
試験は、1回の試験につき2課目ずつ受験する形で進めていきました。
| 2021年度 第1回 | 2021年度 第2回 | 2022年度 第1回 |
|---|---|---|
| タックス | 不動産 | 金融 |
| 相続 | ライフ | リスク |
正直なところ、相続・事業承継設計の試験はほとんど手ごたえがありませんでした。CFP®資格審査試験が初めてだったこともあり、試験中は気持ちが焦ってしまい、相続財産の評価(不動産)や、相続税の課税価格(国外財産・国外居住者)といった分野では、特に苦戦した記憶があります。
そのため、試験が終わった時点では、合格できているかどうかはまったく分からず、不安な気持ちで結果を待っていました。
| 2021年度第1回 | ||
|---|---|---|
| 課目 | 合格ライン | 自己採点 |
| 相続 | 32/50 | 32/50 |
結果は、50問中32問正答、100点満点中62点で、合格ラインぎりぎりではありましたが、1回の受験で無事に合格することができました。
振り返ってみると、完璧な手ごたえがなくても、基本を押さえた学習を積み重ねていれば、十分に合格は狙える試験だと感じています。
わたしのCFP®資格審査試験合格体験は、こちらの記事から▼▼▼


まとめ|相続・事業承継設計に合格するためのポイント


今回は、CFP®資格審査試験の相続・事業承継設計の難易度・合格率や傾向と対策、勉強方法、学習のポイントなどをを解説してきました。
相続・事業承継設計は、相続税や贈与税の仕組みと計算、相続財産の評価、民法に基づく相続の考え方、事業承継など、FPとして欠かせない知識を総合的に問われる課目です。
専門用語や法的な表現が多く含まれているため、一般的に言葉が難しく感じられることがあります。相続の基本ルールをしっかりと理解するなど適切な学習や準備を進めていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。









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